この『LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害) 子供たちの「学び」と「個性」』の著者は、日本LD学会会長で、東京学芸大学教授の上野一彦先生です。



LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害) [ 上野一彦 ]
LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害) [ 上野一彦 ]

出版年月 2006年12月



内容は、平成19年度から本格的にはじまった『特別支援教育』にも触れていて、他には読み書きのメカニズムの解説などがあり、LDといわれる15分野で活躍した(している)有名人の紹介表なども詳細です。

全体にあたたかい視点で書かれており、LD児の家族にとって心強い気持ちになれる本だと思います。

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中でも私の印象に残ったのは、134ページの

障害に対する本当の理解というのは、その障害のある人々とどのように付き合っていけばよいのかを知ること、お互いに違和感のないスムーズな人間関係の作り方を知ることでもある。お互いにそれがわかりあえたとき、障害は始めて個性となるのではないだろうか。


という部分です。


障害のない人たちが、障害のある人たちを補助するのではなく、お互いにスムーズな人間関係の作り方を知ることが大切。
そして『お互いに』という言葉が、象徴するように、どちらか一方が理解して、もう一方に働きかけるだけでは、良好な人間関係を作る手段を知ることにはならない。
あくまでも人間関係というのは、双方の理解があってこそ成り立つんだよ。

と、書いてあるように、私には思えました。



私の感想はともあれ、しっかりした内容があたたかい文章で綴られているこの本を読むことができるのは、幸せです。







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