何人かの方にすすめられ、また、あちこちのブログでも紹介されて、そのどちらでも高い評価を受けている本
『あなたがあなたであるために 自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド』を、やっと読了しました。

まず、噂にたがわず、とても素晴らしい本だと思いました。

・ わかりやすく
・ 具体的で
・ すぐ読める割に内容がとっても濃い

まず、さぁ~っと1回、最後まで一気に読んでしまえす。
そしてその後、何度繰り返し読んでも、新しい発見や気づきが得られます。
これを良書といわずに、なんと呼びましょう!


だけど…だけど…


残念ながら、
いますぐ我が家に役立つ情報や、実践できる事柄
は、見つけられませんでした。

それだけ、Qさんは“多数派”の生活になじんでいるということでしょう。
喜ばしいことです。
なのに、家族がこんなに苦しいのは何故?


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気をとりなおして、少し書評を。

【『多数派』という言葉】
まず、アスペルガー症候群など発達障害全般をお持ちの方たちと対する言葉として、障害を持っていない方たちをなんと呼ぶか…は、このブログでも悩んできました。
・ 非自閉圏者
・ 健常者(私は多分使ってない?)
・ メインストリーム
・ 一般的世の中
・ 大多数の側、多数決の多い方
・ 定型発達者(← みっちゃんさんに教えていただきました。これもよく使いますよね。)

この本で使われている『多数派』という言葉は、このブログを始めた頃私も使おうとしていた言葉でした。
でも、多数決で数を頼んで、数の力で自分たち(私)の主張をゴリ押しするような感じを与えないかな?と考え、自閉脳をお持ちの方に不快感を与えるのでは?と判断して、すぐに『非自閉圏者』を多用するようになりました。
けれど、あらためて、『多数派』って言い方もいいかも…と思いました。
自閉圏の方でもこの言い方をいいと言っていらっしゃる方がおられるし…。


【家族への配慮】
次に、P65~のあたりで、家族への配慮も書いてくださっているのが、すごく嬉しかったです。
『家族も、家族以外の人たち同様、困ったり戸惑ったりしているんだよ。だから、少し、工夫しないと、他の家族が暮らしにくくなってしまうよ。』
という感じでしょうか。
他の本では、あまりこういう視点で書かれた文にお目にかからなかったので(一方的に『多数派』の家族にガンバレ、と要求している感じを与えられる場合が多かった)、本当にありがたく思いました。


【サポーター】
文中に、『サポーターと相談』という言葉が、頻繁に出てきました。
支援のポイントというか、当事者の方が生きやすくなるかどうかは、サポーターさん次第といっても過言ではないくらい。
・ まず第一に、親
・ そして担当医やカウンセラーさん
・ さらに専門的な場での先生
・ 理想として、学校の担任やスクールカウンセラー

Qさんのサポーターは今のところ私だけ。
なんとも頼りなし…。
これだけ重要なポイントを占めるサポーターさんが私ひとりなんだから、Qさんがいっこうに『気づき』に至らないのも、納得!というものです。(← 半分ヤケ)


【子どもの特徴】
P75~あたりから書いてある『子どもの特徴』。
これは、成人のQさんには、あまり関係ない話かもしれませんが、子を持つ親として、「なるほどー」と思うところが多々ありました。
多数派の子どもの特徴をつかんでこそ、その中で生きざるを得ない少数派の支援ができるというものですよね。


以上、読者として、非常に感動しながら読みました。みなさんにお奨めしまくりたい本です。



ですが、ですが、…………

今のところ、うちでの応用の仕方を、発見できなかったのです。
P92からの『サポーターへのお願い』に、
“サポーターとして支援を行うためには本書の情報だけでは不十分です。”
と書いてありましたが、私の読後感もそういう感じです。
そのあと、『サポーターのための参考図書』を載せていただいてあるのですが…、
一冊を除いて、すでに読んだものばかりでした。

ということで、今回も私は叫びます。


「Help Me !!!」



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「すぐに読めるから、読んでみてね」
と、私が読むより先にQさんに薦める。

翌日

Q 「あなたのいうとおり、すぐ読めました (^o^)v 」

って、お~い、『ご本人』さ~ん、感想はそれだけですかぁ~ (T_T)
(2005.7.27)


あなたがあなたであるために [ 吉田友子 ]
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