Qさんは社会人として、立派に家族を養い、会社でもそれなりの信頼を得ていますが、それは、特定の分野における能力の賜物であって、一般の家庭生活・一般のおつきあいのレベルになると、信じられない能力の低さになってしまいます。
二次障害がなくても、生きにくさを持っていることに、変わりはありません。

また、付け加えさせていただくなら、『適応している』成人高機能広汎性発達障害の方たちの家族も、支援が必要だということをわかっていただきたいと思います。
ともに生きることは、やはり簡単なことではないからです。
(幼児の当事者の方だと虐待が危惧され、成人だと離婚の大きな原因になりえます。)

岡野 高明/ニキ リンコ 共著の
『教えて私の「脳みそ」のかたち ~大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく』という本の144ページに

5.環境によって行動が変わりうる。よく組織だっている学校やクリニックにおけるよりも、家庭では往々にしてよくない。---(略)---
6.---(略)---高機能の成人例では、一対一の状況では、たとえ精神科医との面接であっても、障害の徴候がまったく見られない人もいる。彼らの問題は生活史の中に現れ、---(略)---

という部分があります。

ASであっても会社勤めが出来ているのだから、それでいいじゃないか。
通院の必要・支援の必要はないのではないか、ということではないのです。

家庭外ではトラブルがないように見える人でも、家庭内では不適応を起こしている可能性が高いし、家庭外であっても、親しくなればなるほどトラブルは多くなっているはずです。
『適応している』と思われている人は、むしろ最も安全な居場所であるはずの『家庭の中・家族の中』で、不適応をかかえて孤立している可能性が高いのです。
また、家族も、そして本人さえも、障害を持っているなんて夢にも思っていない多くの成人高機能広汎性発達障害者の方たちは、『ちゃんとできるはず』攻撃に日々さらされて、苦しんでいるはずです。
ちょっとした支援があれば、本人も、家族も、近しい関係者も、生きづらさが軽減されるはずです。

特に、専門家といわれている方々にお願いしたいです。
小さなトラブルの積み重ねで、疲弊しきっている本人と家族のつらさを理解していただきたい。
『家庭内の問題』として、医療の対象からはずしてしまわないで欲しい。
なぜなら、そのトラブルの原因は、『違ったタイプの脳みそ』によるのであって、本人のせいでも、家族のせいでも、ないからです。
専門家の方たちには、違うタイプの脳みそ間の仲立ちを、是非お願いしたいです。


【中古】 教えて私の「脳みそ」のかたち 大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく /岡野高明(著者),ニキリンコ(著者) 【中古】afb
【中古】 教えて私の「脳みそ」のかたち 大人になって自分のADHD、アスペルガー障害に気づく /岡野高明(著者),ニキリンコ(著者) 【中古】afb




*****
*ブログランキングに参加中*
クリック先では同じテーマのブログを探すことができます


にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村